2000年11月、ユネスコ世界遺産に登録された「慶州(キョンジュ)歴史遺跡地区」は、新羅時代の古都である慶州の歴史と文化がそのまま残された遺跡地域です。遺跡の性格によって、5つの歴史遺跡地区に分かれています。まず、新羅の仏教美術の宝庫である南山地区です。慶州の南山は野外博物館と言われるほど、新羅の息遣いが聞こえることろで、新羅王朝が終わりを遂げた鮑石亭や塔谷の磨崖彫像群、天龍寺址の三層石塔、七仏庵の磨崖石仏、仏谷の石仏坐像など、37の仏教遺跡があります。次に、新羅千年王朝の王宮であった月城地区です。鶏林、新羅王宮の別宮であった東宮と月池、そして東洋最高の天文施設である瞻星台などがあります。3つ目は新羅王や王妃、貴族たちの古墳群分布地域である大陵苑地区です。区画によって、路東里古墳郡、路西里古墳群、皇南里古墳群、五陵古墳群、財買井などがあり、墓の発掘調査で当時の生活を把握できる金冠、天馬図、土器など、貴重な遺跡が出土しました。4つ目は新羅仏教の精髄である皇龍寺地区で、皇龍寺や芬皇寺の石塔が保存されています。そして、5つ目は王京の防御施設である山城地区で、400年前につくられたと推定される...